公務員科西澤先生が書きました 門出

先日、私にとって2組目の受け持ちのクラスを送り出しました。

こうして笑顔で卒業式を迎えることができて、今は束の間肩の力を抜いています。

「卒業後、置かれた場所を優しくしてほしい」と去年も今年も事ある毎に学生達に伝えているのですが、式の後にもらったメッセージの中で彼らがそれを「温かい願い」と表現してくれました。

私の言ったことを彼らなりに受け止めてくれているのが分かり、こちらこそじんわりと胸の内が温かくなりました。

例年とは異なる状況で思い出作りの場も充分に与えてあげられなかった。クラスの中に軋轢が生まれたこともあった。「置かれた場所を優しくしてほしい」なんて言いながら、自分は果たしてこの子達のいる正にこの場所を優しい場所にできているのか。

そんな迷いや葛藤もありましたが、今はとにかくこの日の彼らの笑顔や力の抜けた顔が嬉しいです。

小さな声が大きくなった。大学受験に失敗して失意の中の入学だったけど満足のいく一年間にできた。諦めずに公務員試験を受け続けて最後の最後で内定を勝ち取った。体力的に通い通せるか不安だったけど頑張れた。去年はロクに喋れなかった面接、今年は最終合格をいただけた。心を込めて謝罪や感謝の言葉を伝えられるようになった。人と話すのが楽しくなった。挑戦することが怖くなくなった。

行3の学生達の成長をこうして思い返してみると、将来への足掛かりとなる確かな1年間になったのではないかなと思います。彼らは与えられるのをただ待つだけの学生ではありません。このコロナ禍でも逞しく成長した雑草達(失礼!)です。どんな花を咲かすか楽しみです。

改めて、卒業おめでとう!!

かたや私はといえば、今は全力で校舎のワックスがけの最中です。この作業がキツくてキツくて…。家に帰るともらった寄せ書きを読んで気力の充実に充てています(一枚目の写真で私が持っている特大サイズの奴です)。

嬉しいなぁ。