公務員科 伊藤先生が書きました かあさんはよなべをして
それは次の日に試合を控えた夜、急に愚息から、
部活でユニフォームを新調し、明日お披露目だということを聞きました。
え?今なんて?
え?まずい!
なにがまずいか。それはゼッケン。
一枚しかもっていないゼッケンはどのユニフォームでも装着できるよう、
スナップボタンで留める仕組みになっているのです。
というわけで、当然新しいユニフォームにはそれを受けるスナップボタンを6つ、
とにかく愚息の晴れ舞台に間に合うよう、急ぎ縫い付けなければならなくなりました。
明日朝までに!
今どきのユニフォームは機能的にできていて、ひんやりした肌触り最高。
…で・す・が。このてろてろ素材✕つるつるスナップボタンの最強コンビが、私の行く手を阻む!
なにしろ、滑る滑る…スナップボタンが止めたい位置で止まってくれるわけがなく。
これが夫のリクエストなら1個100円!とか叫ぶところですが…
無心でてろてろつるつると格闘することしばし。
できた…
突貫工事につき裏はお見せできませんが
(ホントは見えないところこそ、きちんとしなくちゃいけないのですけど)。
いつのまにか日付は変わり、私の実母の誕生日になっていました。
私もだいぶ生意気で、母に似たような無茶ぶりを無自覚のうちにさんざんしていたかもしれないな、と夜中に思いを馳せたりして。
それに、きっと私一人の人生だったらテニスコートなんて一生縁のない場所。
あなたが私を、私の知らない世界に連れて行ってくれたのね。
学生の皆さんも誰もがきっと、誰かの世界を広げているはず…
さて、このユニフォームとの因果関係は全く証明できないけど、
愚息は幸運もあって次の大会に進むんですって。初!
母はまた知らない世界に連れて行ってもらえそうです。